夕飯を済ませて、テレビをぼんやり眺めていたら、
急に部屋の静けさが重たく感じる夜がある。
スマホを手に取っても、誰に連絡するでもなく、
SNSを眺めては、楽しそうな写真にため息をつく。  
この前まで同じように仕事の愚痴を言ってたのに。
心のどこかで、「わたしは何をしてるんだろう」と思ってしまう。
仕事も、暮らしも、それなりに満たされているのに、
“誰かと分かち合う”ものがないと、こんなにも心って乾くんだなと思う。  
「寂しい」と言えない世代
アラフォーになると、「寂しい」って口にするのが少し恥ずかしくなる。
若い頃は、恋愛の話で夜中まで盛り上がってたのに、
今はみんな家庭を持って、話題の中心は子どもや家のこと。  
会話の合間に笑顔でうなずきながら、
ふと自分だけ別の世界にいるような気がしてしまう。  
どうしてこんなに取り残された気持ちになるんだろう。
そんな夜、つい占いサイトを開いてしまう。
未来を知りたいというより、
「いまの自分を誰かに見つけてもらいたい」気持ちに近い。  
占いは、“心の在処”を見つける場所
ある日、ふとしたきっかけで電話占いを試してみた。
話し始めた瞬間、
相手が「うん、わかるよ」とやさしく受け止めてくれた。  
無理して笑う癖、ちゃんと自分で気づいてるでしょう?
思わず涙がこぼれた。
誰かに「強いね」と言われるたび、
それは「甘えるな」と同義語みたいに感じていたから。  
ただ、泣く場所がないだけで。
誰かに話すだけで、心は少しあたたかくなる
不思議なもので、話しているうちに、
孤独が“悪いもの”じゃなくなっていった。
占い師さんは、「孤独は心のリセット期間」だと言った。  
ひとりで抱え込むより、言葉にしたほうがずっと楽になりますよ。
“強くあること”と“我慢すること”は、まったく違う。
わたしたちは大人になるにつれて、
「誰にも迷惑をかけない生き方」が正解だと思い込んできた。
でも、人はひとりでは、温まらない。  
寂しい夜に誰かに話すことは、弱さじゃない。
それは、ちゃんと生きようとする力の証だと思う。
ひとりで泣いた夜も、きっと明日のわたしをやさしくしてくれるから。

											

							
							
							
															
							
							
							
															
							
							
							
															
										
					
									