会社を辞めたいと言えなかった私が、円満退職できた伝え方
「辞めたいです」って、なんであんなに言いにくいんだろう。
会社員だったころ、何度も喉まで出かかっては飲み込んでいた。人手不足だから。引き止められるのが目に見えているから。角が立つのが怖いから。
結局わたしは、「辞めたい」を一度も口にしないまま会社を辞めた。
「辞めたい」は説得できるけど、「夢」は説得できない
今になって思う。会社が引き止めやすいのは、いつも「不満」の方なんだと。
「辞めたいです」と言うと、たいてい「何が不満?改善するから」という話になる。
給与、業務量、人間関係。会社側にも交渉の余地がある。だから引き止められる。
でも「留学します」には、交渉の余地がない。夢とか目標とか、その人個人の人生の話に、会社は口を出しにくい。
建前でも、嘘ではなかった
正直に言うと、「留学します」は建前の側面もあった。でも嘘ではなかった。
K-POPと韓国ドラマにハマっていたのは本当だったし、いつか韓国語をちゃんと学びたいと思っていたのも本当だった。ただ、それを「今」の理由にした背景には、限界だった仕事から離れたい気持ちが大きくあった。
建前と本音、両方が同時に本当だったんだと思う。
伝え方で、後味がぜんぜん変わる
不満をぶつけて辞めるのと、前向きな理由で辞めるのとでは、辞めたあとの気持ちが全然違う。
不満を言って辞めていたら、たぶんずっとモヤモヤを引きずっていたと思う。でも「留学します」で辞めたわたしは、最後まで職場の人と穏やかに話せたし、送り出してもらえた。転職活動でも、この経験を前向きに話せた。
伝え方ひとつで、辞めたあとの後味まで変わるとは思っていなかった。
言えないなら、違う言葉を探せばいい
「辞めたい」が言えない自分を、ずっとダメだと思っていた。
でも今は思う。言えないなら、言える言葉を探せばよかっただけなんだと。「辞めたい」じゃなくても、自分の人生を前に進める言葉なら、なんだってよかった。
あのとき見つけた言葉が、たまたま「留学します」だった。それだけの話だ。




