留学の情報は、行く前のものばかりだ。持ち物リスト、ビザの手続き、費用の目安。

でも誰も教えてくれなかったのは、「帰ってきてからのしんどさ」だった。

帰国してすぐ、謎の喪失感に襲われた

1年間の留学を終えて日本に戻ってきた日、実家の駅に降り立った瞬間、なぜか泣きそうになった。
懐かしさというより、喪失感に近かった。あの生活が、もう終わってしまったという実感。

「楽しみにしていた帰国」のはずなのに、想像していた感情と全然違った。

カンナ
カンナ
「帰りたい」と「帰ってきてよかった」が同時に来る。あの感覚、なかなか説明が難しい。

友達との会話に、うまく入れなくなっていた

久しぶりに会った友達との会話で、微妙な距離を感じることが増えた。
1年間の間に、友達の生活は進んでいたし、わたしの生活はまったく別の時間軸で進んでいた。悪気なく話される近況に、素直に相槌が打てない自分がいた。

浦島太郎、という言葉がしっくりきたのは、まさにこの時期だった。

カンナ
カンナ
竜宮城には行ってないけど、玉手箱を開けたような気分にはなった。

「元の生活」なんて、そもそも存在しなかった

しばらく経って気づいたのは、「元の生活に戻る」という発想自体が間違っていたということ。

1年前の自分と、今の自分は違う。周りの状況も変わっている。戻る場所を探すんじゃなくて、新しい生活をここから作り直す、という感覚に切り替えてから、少し楽になった。

カンナ
カンナ
「戻る」んじゃなくて「ここから作る」。この言い換えだけで、気持ちがだいぶ軽くなった。

あのギャップも、今は財産になっている

今振り返ると、あの浦島太郎状態も含めて、留学の一部だったんだと思う。

誰にも理解されない感覚を一度経験したことで、逆に「わかってもらえなくても大丈夫」という耐性がついた気がする。しんどい時期だったけど、あれも通過点だった。

カンナ
カンナ
帰国後のギャップも、ちゃんと終わりが来る。そこだけ覚えておいてほしい。